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イノベーションプログラム 最終審査出場チームのその後に迫る!

NECネッツエスアイでは新しいビジネスを創出するために、社内ピッチコンテスト「出る杭」、オープンイノベーションプログラム「Fusion」の2つを開催しています✨

どちらのプログラムも数多くの社員が参加し、出場チームは最終審査通過を目標に約一年間ビジネスアイデアを磨き上げます。

今回のnoteでは出る杭/Fusionの最終審査に出場したチームのその後に迫ります! イノベーションプログラムでどのような経験をしたのか、今どのような展望を持っているのかなどを3チームにインタビューしてきました!

インタビュー記事を見る前に、「出る杭」と「Fusion」についてもっと詳しく知りたい方は以下のnote記事をご覧ください👌


- 街の整備工場をサポートする - 
「整備ナビゲーションサービス」チーム


DXソリューション事業本部 矢野 良二さん

第一回出る杭にて、「整備ナビゲーションサービス」を発案。
最終審査通過後は検証を重ね、2024年4月にサービスを正式リリース。


ーー「整備ナビゲーションサービス」を発案したきっかけを教えてください

私の実家は自動車整備工場を経営しています。父が創業して兄と弟が後を継いでおり、実家に帰ると自動車整備工場の大変さを聞かされていました。

大変な要因の1つとして、現在の車は以前と比べて構造が複雑化しており、経験と勘だけでは修理が難しくなっていることが挙げられます。どうにかしたいと考えていたところ、たまたま社内ピッチコンテスト「出る杭」の開催を知り、エントリーしたという経緯になります。

出る杭には「顧客ニーズから課題解決策を考える」という思想があるのですが、自動車整備工場へ話を聞きに行くと、私の実家だけでなく自動車整備業界全体が大変な思いをしているんだなということに気づきました。

ーーご自身の経験に基づいて発案し、数多くの自動車整備工場に足を運びながら検証を進められたんですね。普段の業務とは違う経験も数多くされたと思いますが、出る杭に出場して現在に至るまでどのような気づきがありましたか

そうですね。
まず、企業内で新規事業を立ち上げる難しさを痛感させられましたね。

私が発案した自動車整備事業は当社の既存ドメインとは大きくかけ離れていたため、社内の関係者にどうやって共感してもらうかを考えるところが大変でした。

また、出る杭の最終審査を通過した後は、利益を出すための具体的な戦略を立てていく必要があります。現在はまだ事業が立ち上がったばかりですから、それをどのようにマネジメントしていくのかというのを今考えている最中です。

ーー現在はサービスを立ち上げられたばかりとのことですが、今後の展望を教えてください

現在我々は整備情報を提供するサービスとしてビジネスをスタートしており、今後は整備情報のライセンス販売ビジネスに乗り出す予定で、国内に限らず海外への提供も視野に入れています。また、整備情報を提供する仕組みを使ったBPOビジネスや、自動車整備工場に対する新しい商材の販売も行っていきたいです。

元々は私が発案した自動車整備工場向けのサービスではありますが、当社のコアアセットも活かしたビジネス展開に力を入れていきたいと考えています。

ーー今後の展望を聞いてとてもワクワクしてきました。最後になりますが、出る杭やFusionに限らず今後新しいことにチャレンジしようとしている人に一言お願いします!

「失敗こそが経験になる」ということをお伝えしたいです。
特に新規事業の立ち上げを経験できるような機会はなかなか無いので、出る杭やFusionなどの全社プログラムをうまく活用していただければと思います。また、上司の方には挑戦しようとしている社員を気持ちよく送り出して応援してほしいです。

いま私たちは7人のチームで動いているんですが、みんな不安ですからね。「このサービスがだめになったらどうなってしまうんだ」という想いが心の中にありますから、チャレンジを応援してサポートし合えるような環境が必要だと思います。

- お祭りで地域を盛り上げる - 
「お祭りフォース」チーム


DXソリューション事業本部 林田 達也さん (写真左)
DXソリューション事業本部 須ヶ牟田 百香さん (写真中央)
営業統括本部 高橋 政嗣さん (写真右)

第二回出る杭にて、地域のお祭りを盛り上げるための主催者/関係者向けデータプラットフォームサービス「お祭りフォース」を発案。出る杭の最終審査通過とはならなかったが、埼玉県小鹿野町のガバメントピッチにて来場者データの活用に関する提案が採択された。


ーーまず最初に、「お祭り」をテーマに出る杭へ出場した経緯を教えてください

須ヶ牟田さん
出る杭へ出場する以前の話しになりますが、コロナ禍に事業本部主体でコンサルティングのバーチャルチームが発足しました。バーチャルチームでは社会課題起点でビジネスを検討する機会をいただき、それをきっかけに出る杭にも出場してみようと考えました。

実は出る杭の参加を発案してくれた上司が亡くなってしまい、上司との別れは受け入れがたいものでしたが、私達はお祭事に触れることで元気をもらったという背景があります。その経験を活かして、「お祭り」をテーマに出る杭へ出場しました。

ーー悲しい経験をバネに強い想いを持って出場されたんですね。出る杭に出場する中で、気づきや良かったことなどがありましたら教えてください

高橋さん
出る杭の審査を通過すると社外の方からメンタリングを受ける機会があります。何気ない会話の中からビジネス案をブラッシュアップするためのヒントをもらい、社内では得られないアドバイスもいただけたと思います。外部のメンターと会話ができるというのは、出る杭のもう一つの価値なんじゃないかと思います。

林田さん
こちらの考えについて、否定せずに話を広げてくれるところも良かったですよね。言語化が難しくて悩んでいることもメンターと話すことで靄が晴れるような感覚がありました。

ーー気づきや良かったことの反面、つらい思い出などはありますか

須ヶ牟田さん
お祭りというテーマで動き出すにあたりターゲットを地域に絞るのか、それとも世界まで広げるのかなど、調べれば調べるほどゴールが見えなくなってしまい、かつお金になるのだろうかという点でとても不安がありました。チームメンバーで企画会議をしていても何も決まらず、「お疲れ様でした。何も進展がなくてすみません。」と言って会議が終了してしまうというのが続いたときはやっぱりつらかったですね。

林田さん
私は出る杭の最終審査前にチームへ加わりました。
最終審査では収支計画を立てなければいけなかったのですが、お祭りに加えて地域活性化/観光DXという観点も追加することで現実的な落としどころを探りました。

しかし、お祭りに特化した方が良いという意見もあり、そういった判断が難しいなと感じました。

高橋さん
収支計画が作れず苦しんでいたところに林田さんが新しい視点を入れてくれたのでとても助かりました。周囲からは「お祭りチーム」という名前で認知され始めていたので、このままお祭りに特化するか、観光DXの視点も加えながら進めていくかというのは悩みましたね。しかし、我々がやりたいことをシンプルに考えたとき、中心にあるのは「まち」なんじゃないか?というところから一気にブレイクスルーした気がします。

ーー最後になりますが、見事ガバメントピッチで採択されたということでその経緯などを教えていただけますか

高橋さん
出る杭に出場しながらではありますが、我々のビジネス案をお客様へ実際に提案したいと考えていました。そこで埼玉県で開催していたガバメントピッチの存在を知り、応募したという経緯になります。社内の営業担当者にも力強い後押しをしてもらい、仲間を増やしながらガバメントピッチを進めることができました。

出る杭では最終審査を通過することができませんでしたが、出る杭で学んだ事業化フレームワーク等の知識はその後のお客様提案に活かせています。また、結果的にガバメントピッチでこちらの提案を採択いただき、今までのことが無駄ではなかったんだと改めて嬉しく思いました。

- ドローンで社会課題を解決する - 
「UAV・DX活用による海洋監視事業」チーム


ネットワークソリューション事業本部 鈴木 卓也さん (写真右)
ネットワークソリューション事業本部 鈴木 陽人さん (写真左)

Fusionにて「UAV・DX活用による海洋監視事業」を発案。自治体等と検証を重ね、UAV(ドローン)を活用したサービスの提供を目指す。


ーーまず、ドローンを活用したサービスの概要と、そのサービスがどのような課題の解決に繋がるのかを教えてください

鈴木 卓也さん
私たちは「海洋監視事業の高度化・効率化・省力化」を目的としたサービス開発に取り組みました。少子高齢化による労働人口減少や、肉体労働をされている方を対象とした働き方改革という観点で社会課題の解決に繋げたいと考えております。

ドローンによる海洋監視だけではなく、画像やセンサーで収集した情報から傾向を把握するという点で当社の強みが活きてくると考えています。

ーードローンを活用したビジネスというのは当社でも新規性のあるテーマですよね。そもそもお二人はなぜFusionに出場しようと思ったんですか?

鈴木 卓也さん
私はもともと社会課題にとても関心があります。「少子高齢化」や「物流の2024年問題」などを耳にする機会が多くある中で、どのような策が講じられているのかを調べながら自分でもその解決に貢献したいと考えていました。

話は変わりますが、皆さんはドローンが飛んでいるところを見たことがありますか?

ドローンは10年以上前から存在している技術であるにも関わらず、街や郊外、地方で実際に飛んでいる場面を私は見たことがなかったんです。現状は規制の影響で簡単に飛ばすことができなかったり、実証実験から一歩踏み出せていない中で、社会課題の解決にドローンを活用できないかと検討を始めたのがFusion出場のきっかけです。

ーーFusionでは通常の業務とは全く違う経験をされてきたと思いますが、特にどのような点で苦労されましたか

鈴木 陽人さん
私は今までの業務経験でお客様の課題やニーズを聞き、サービスに反映させるという経験がほとんどありませんでした。商品の現物をお見せしたりソフトウェアのデモができればお客様に説明しやすいですが、まだリリースされていないサービスを資料だけで説明しなければいけないので、その点で苦労しました。

頭の中でイメージしたビジネス案を資料化してお客様のところへ説明しに行く際、その資料にどれだけ自分の想いや構想を込められるかが重要なんだと気づきました。

鈴木 卓也さん
鈴木陽人さんのように先輩と一緒にお客様先へ行き、実際に会話することで数多くの気づきが得られると考えています。それもあって、Fusionというせっかくの機会に若手をできるだけ巻き込むよう努力しました。

また、ビジネス案を形にするために様々な仮説を立てるわけですが、もちろん判断が難しい場面が多くあります。そういった時に若手を含め複数人で議論することにより、シンプルで良いアイデアにブラッシュアップすることができたと考えています。

ーー現在取り組んでいるサービスに限らず、今後の展望や挑戦したいことがあれば教えてください

鈴木 卓也さん
当社で働いていると新しい技術や先進的な取り組みをされている会社と出会う機会が非常に多く、「新しい技術をどのように活用していくのか」というマインドを持つことが重要であると考えます。通信ネットワーク、AIやロボット、ドローンなど、今後も新しい技術が出てきますが、お客様や現場に近い当社だからこそ、それらの技術を社会実装していく責務があると思っています。

そのため、技術領域のアンテナ感度を高めながらそれらをビジネスに発展させ、企業だけでなく社会にも貢献していきたいと考えています。



この記事は、経営企画部 コーポレートカルチャーデザイングループ が作成しました。

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